高齢者は投資リスクを背負う時間的余裕はあまりない

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金融機関も企業であり慈善事業ではなく自行の利益優先

投資で素人が勝つには、時間が必要

 これまでにも投稿しましたが、株式にしても為替にしても、時間が重要な要因となります。資本主義において素人が資産を増やすには、長期間での企業成長の恩恵や、時期によっては放置できる余裕が必要でしょう。

 80歳を超えた人の余命は長くありません。まして、いまさら投資の運用益を期待する年齢でもありません。特に、外貨預金の場合、為替は往復でスプレッドがあり、かなり手数料がとられます。ましてや円高になったら戻る年月を待つ時間的余裕は遺されていません。為替の先行きは国際情勢や誰かの発言で動くこともありプロでも難しい。美人投票のようにも動くので、FXなどは俊敏さを求められる格闘技のようであり、投資(INVESTMENT)ではなく投機的(SPECULATION)だと思っています。 個人的には 、外貨預金は差益を狙う商品ではなく、ポートフォリオとしての円貨のリスク分散というのは書いたとおりです。

80歳を超える父母が、差益目的で外貨投資をしていた事実

 2年前に実父を亡くしたとき、相続が発生しました。両親は長年、田舎で、ほぞぼそと商売をしていたので、メガバンクや地銀に口座を持っていました。大企業があるわけでもなく中企業すら乏しく、周囲を見ても個人商店・肉体労働といってよい商いが多いところです。両親とも昭和初期の生まれで高卒で、純朴でオレオレ詐欺にいつ引っかかってもおかしくない善良な老人たち。

 相続時にはじめて知ったのですが、これまでにも、いろいろな金融商品を勧められて購入していました。80歳を超えた時点でも、まだ父も母も外貨預金や株式を持っていました。娯楽番組中心で経済動向に関心もないし、スマホも持たず為替チャートも見ないし、日経新聞を購読すらしていない老人たちが、です。

外貨預金チャートイメージ写真

80歳の老婆に、追加の外貨預金を執拗に勧めた銀行

 問題はここからでした。銀行は、母に「相続した父の預金類+今の母の円預金を外貨として積み増すよう」、営業されていました。

 それを知った私(東京)は、銀行の担当(地元)に電話して、「お願いだから、80歳を超えた老人に為替リスクのある商品は勧めないでほしい。相続を機に、母の外貨預金も解約し円転するので手続きを進めてください」とお願いしました。しかし、この担当は超粘り腰でした。相続が入ることになった母は格好のターゲットだったのでしょうか、他の金融商品も執拗に勧めていました。

外貨口座の解約に すんなり応じなかった銀行

  その後、外貨預金解約はいっこうに進まず、3度も電話をすることになり、ようやく外貨口座解約するに至りました。数日後、実家近くにすむ実妹から連絡があり、「母を支店まで乗せていくつもりだったが、たかが外貨口座解約の伝票のために、お母さんの自宅まで銀行さんが来ると言ってる」というのです。どうも心配なので実妹には同席してもらいましたが、当日は上司も含め3名も来宅されたそうです。ちょっと残念だったのは「解約用紙を忘れてきた」というのです。(-_-;)

 担当では埒があかないので、上司まで出張ったのでしょうし、解約手続きのために3名もきたのに、「解約用紙を持ってきていない」というのは遺憾です。結局、後日、解約用紙をもって担当者1名が再来宅されたそうです。

リタイア後は、資産を増やすことよりも、減らさない防戦を

 どこも末端の担当者は善良で心優しき社員だと思います。このような話はどこでもあることでしょう。高齢になったときの判断能力や意志決定の重要性を再考する教訓となりました。リタイア後は、人的資本での稼ぎはなく、リスクを挽回できる時間もありません。資産は増やすよりも減らさないことであり、多くの勧誘から防戦も必要です。

※ ちなみに義母は、義父の逝去後、すべての金融商品・メガバンクや地銀口座・定期口座を処分し、ゆうちょ銀行の普通口座と、りそな銀行の普通口座のみにしました。たったの口座2つです。クレジットカードも1つのみです。僅少の利益話に心揺らすこともなく、健康に日々を楽しむことを最優先にしています。

※上記内容は私個人の見解であり思索にすぎません  [Finchley 0025]

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